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理科の話

雲は、なぜ浮いているのか

雲はなぜ浮いているのか

すべてのものは、地上に落下するのに、あの大きな雲は落ちてこないのは本当に不思議ですよね。どうして浮いていられるのか解明していきましょう。

水滴が地上に落下する場合を調べてみると、大きい水滴は落下速度が大きく、小さい水滴はその速度は小さくなります。一般に水滴の半径が0.1mm以上のものを雨粒、それより小さいものを雲粒としています。
ここでそれぞれの水滴の落下速度を調べてみると、半径0.1mmの雨粒の落下速度は71cm/秒、半径0.01mmの雲粒の落下速度は1.2cm/秒と大きな差があるのが分かります。

一方雲の様子を調べてみると、雲の底(雲底)はたいてい平らになっています。その面に山の斜面などから這い上がってきた上昇気流が流れて、雲を押し上げようとする力が働いているのです。普通の積雲の中では、上昇気流の速さは数cm/秒もあります。それは半径0.01mmの雲粒の落下速度1.2cm/秒を上回ることから、ほとんどの雨粒は落下してこないのです。

雨粒は大きい水滴だから落ちてくる、雲は小さい水滴でできているから浮いている。
皆さん、知ることは楽しいですね。(「東京法令出版:理科教室」参照)