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社会の話

ヨーロッパではびっくりしたが日本でも、それは通行税

ヨーロッパで最も有名な河川の一つであるライン川。その両岸には豪華な古城が立ち並んでいます。それらは主に中世に建てられた城で、現在ではそれらの多くは、ホテルやレストランとして利用されています。ライン川は、スイスからフランス、ドイツを通りオランダで北海に注ぐ国際河川です。当時、人や物質の運搬は船を使っていたので、ライン川は船の往来が盛んだったようです。現在でも貨物を満載した大きな船が行きかっています。       

両岸に佇む多くの古城は、ライン川を通行する船から、通行税の徴収のために建てられた城だったのです。何回も通行税を払いながら、船で物資を運んでいたことになります。

日本でも中世、特に室町時代になると、通行料(関銭)の徴収を目的とした関所が各地に乱立しました。例えば参拝者でにぎわう伊勢街道では、桑名から日永までのわずか16kmほどの間に60余か所の関所があって、一人につき1文ずつの関銭が徴収されていたとのことです。約260mごとに現在の50円払っていたことになります。ということは16kmでは3000円余りのお通行料になります。現在の高速道路の通行料よりはるかに高いですよね。

また、文明11年(1479年)の記録では、奈良の興福寺から美濃の明智壮まで酒樽3荷を運んだ際に、関銭の合計が956文になったとのこと。試みに当時の一般的な米相場から計算してみると現在では約12万円に相当するからびっくりものですよね。